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買うべし、売るべし、休むべし

株式投資において、成功するためには冷静な判断とタイミングが不可欠です。その基本を端的に表した相場格言が「買うべし、売るべし、休むべし」。この言葉は、売買の判断に迷う投資家にとって、非常に有益な指針となります。

 


■格言の意味:常に動くな、待つことも投資判断の一つ

この格言の本質は、「投資には動くべき時と、動かずに様子を見るべき時がある」ということです。具体的には以下の3つに分類できます:

 

  • 買うべし:割安な銘柄や上昇トレンド初動など、買い時にしっかりエントリーする。

  • 売るべし:利益確定や損切りのタイミングを見極めて潔く売却する。

  • 休むべし:相場が不安定で方向感が見えない時、無理に取引せず静観する。

 

この「休む」ことが特に重要で、多くの失敗は「何かしないと落ち着かない」という心理から生まれます。

 


■成功例:2020年コロナショック後の冷静な判断

 

2020年のコロナショックでは、株式市場が急落しました。ある中長期投資家は、「今は休むべし」と判断し、安易なナンピン買いや狼狽売りをせず静観。その後、相場が反転し始めた段階で厳選した成長株に投資し、結果的に大きな利益を得ました。「休む」という選択が資産を守り、次のチャンスを生み出した好例です。

 


■失敗例:「買うべき」でない時に買い続けた投資家

 

2021年後半から2022年にかけて、金利上昇とインフレ懸念で相場は調整局面に入りました。ある個人投資家は「まだ上がる」と信じて強気で買い続けた結果、保有銘柄は含み損を拡大。「休むべし」の判断を怠ったことで、回復に長い時間を要する事態となりました。

 


■まとめ:相場の“静と動”を見極めよう

 

「買うべし、売るべし、休むべし」は、シンプルながら株式投資の本質を突く格言です。当たり前のことですが、買い時には買う、売り時には売る。そして、成功する投資家は、株式市場が混乱している時、XXショックと呼ばれるような大きな乱高下がある地合いの時、波乱相場の時は、「何もしない勇気」を持っています。無理に相場に付き合うのではなく、タイミングと根拠を重視する投資判断が資産形成の鍵となります。株式市場で長く生き残るためにも、この格言を心に留め、冷静な売買と休息を心がけましょう。

 


株兵 経験談

 

デイトレード歴の長い私、株兵ですが、「買い時に買う」「売り時に売る」というのは、実際には思うほど簡単なことではありません。というのも、相場の未来を予測するのは非常に難しく、売買のタイミングを毎回的確に当てるのは至難の業だからです。しかしながら、「休むべし」という判断だけは、初心者であっても自分の気持ち次第で実行できるものです。特にこの「休む」判断が重要になるのは、いわゆる“○○ショック”と呼ばれるような大きな相場の変動時です。たとえば、ライブドアショック、リーマンショック、コロナショック、トランプ関税ショックなど、過去にはさまざまなショック相場がありました。こうした局面では、株価が短期間で大きく上下するため、売買のタイミングを誤ると致命的な損失を招きかねません。私自身の経験からも、こうしたショック時には「休む」ことの重要性を強く実感しています。相場が急落していると、ついリバウンド狙いで手を出したくなりますが、焦って動くよりも、落ち着いて状況を見極めたほうが、結果的に良い投資判断ができるものです。市場が落ち着いた後でも、リバウンドで利益を得るチャンスは十分にあります。過去を振り返れば、焦らず、ゆったりと構えて「休む」ことこそが最善だったと痛感します。株式市場で長く生き残っている投資家であれば、この感覚はきっと理解できるはずです。特に初心者の方にこそ、○○ショックのような局面では無理に売買せず、「休む」ことを強くおすすめします。それが、株の世界で長く続けていくための一番の近道です。